INTERVIEW|社員が語る宇野バス

ドライバー経験ゼロからはじめ、
8年間コツコツと。
お客様の気持ちに、
少しは寄り添えるようになりました。

萬代 英二 Eiji Mandai
2013年入社

その日一日何事もなく車庫まで帰る。
その毎日をコツコツと積み重ねていくだけ。

宇野バスに入社したのは56歳の時です。大学を出て生命保険会社に20年、その後、団体職員の事務職として10年弱勤めましたが、岡山の事務所がなくなることに。50代も半ば、しかも事務職である程度収入が見込める転職先はほとんどない状況でした。当時は子どもが3人いましたので、収入面からバスの運転手になろうと考えたんですね。私はドライバー経験も大型経験もなかったものですから、人の命を預かる仕事だということで最初はとても不安でした。しかし、2カ月間の空車教習を受け、その後、お客様を乗せて走る半月の実車教習を経験することで、しっかりと体で運転を覚えることができました。厳しい教習を乗り越えて独り立ちが決まった時は、少しの不安は残っていましたが、いよいよ自分の裁量でやるんだと身の引き締まる思いがしたものです。それからコツコツと8年間。ようやく1年間無事故で表彰され、やっとここまで来ることができたという感じがしています。

事務職だった56歳の時に、収入面からバスの運転手になろうと決意し、先に大型二種免許を取って面接でやる気をアピール。大型経験ゼロからバスの運転手になった宇野バスでも珍しい存在。現在63歳。

お願いは必要最低限にとどめ、
お客様の今の気持ちを考えて声をかける。

以前と比べ、お客様が今どんなことを考えているのか、少しは感覚的にわかるようにはなったと思います。例えば、席が空いているのに、なかなか座られないお客様に座っていただくようにお願いするには、どのようにアナウンスするのがいいか。先日お客様からお褒めの言葉をいただいたのは、「空いている席があれば、できるだけ座ってください」と決められたことを言っているんですが、必要最低限のところがいいと。もしかしたら、安全面から必要以上に言ってしまう運転手もいるのかもしれません。難しいところです。それから、朝は通勤する人や学生さんに「行ってらっしゃい」と声をかけていましてね。「運転手さんが言ってくれたので、元気になれました」という手紙をいただいたんです。そのお客様は、家ではいつも見送る側で、自分が出掛ける時に言われたことがないからと。私自身、特別なことをしている自覚はないのですが、お褒めの言葉は嬉しいものです。

無事故表彰を1年、3年、5年、10年と続けていくのは、実は大変なこと。車内でお客様が転んだり、尻餅をついたりしても事故扱いになるので、運転手にとって無事故であり続けることはとても名誉なことなのです。

8年経っても時間に遅れる運転手。
でも、それでいい。安全が第一だから。

初心者の頃と変わらないのは、安全第一。遅れても無理をせず、自分のペースで行く。最初からそういう考えで運転しているので、8年経っても未だ時間に遅れる運転手です(笑)。コロナ禍でお客様の数が減り、ここ最近、少しは戻ってきてはいますが、お客様を増やす営業努力までは運転手に求められてはいないんですけど、せめて乗ってくださっているお客様には気持ちよく乗っていただけるように心掛けています。同じ路線を毎朝走るわけではありませんが、定期を使っていただいているお客様はわかりますし、言葉を交わすことはなくても自然と顔見知りになります。「ありがとうございます」にプラスして、「行ってらっしゃい」という言葉が知らず知らずのうちに出てくるようになったのも、そうした思いがあって、少しは心にゆとりができたからなのかもしれません。65歳を一つの区切りに、あと2年。自分のペースでこれからも積み重ねていくだけです。

「行ってらっしゃい」と声を掛けるようになったきっかけは特別なくて、その場の雰囲気で自然に。朝はイライラしているお客様もいらっしゃると思うので、少しでも気持ちよく乗っていただければと思います。