宇野バスらしさを受け継いでいく

変わらない方がいいもの

宇野バスらしさを受け継いでいく

宇野バスといえば茶色いボディ5連マーカーランプ。先々代社長がデザインを考察して以来ずっと変わっていません。今回は長年にわたりお客様から親しまれてきた宇野バスの見た目にスポットを当ててお話したいと思います。

昔から変わらない、色。

宇野バスのボディの薄茶色は先々代社長の好みが大きかったと聞いています。お客様からも「チョコレート色のバス」とか「シックで落ち着いている」などと親しまれてきました。そして、そのボディの真ん中を水平に走るライン。あのライン、実は昔は焦げ茶色の1色だけでした。


そして、全国的に路線バスのワンマン化が進み、宇野バスでもいち早く運行をはじめました。しかし、どのバスがワンマンなのかお客様は分かるだろうか?そう思った先代は、ワンマンバスに白いラインを入れたそうです。そして時が経ち、ワンマンバスが当たり前となり、現在の2色ラインに統一されました。ちなみに、ラインが途中でななめに少し折れ曲がっているのは、窓の高さに沿ってラインを引いているからで、このななめ加減はバス車両に合わせて時代とともに変わってきています。

5連マーカーランプを、全車両に。

そしてボディの色とならんで特徴的な5連マーカーランプ。茶色いバスは夜間や雨の日に見にくいため、遠くからでも「バスが来た!」と認識できるようにと、取り付けたそうです。その際、大型トラックの3連マーカーランプと間違われないように、左右に1つずつ増やして5連マーカーランプが誕生しました。

トラックの3連マーカーランプは速度によって灯る数が変わる速度表示灯ですが、宇野バスのマーカーランプは5つ全部が灯ります。
いまでは、5連マーカーランプを宇野バスの象徴のように言っていただけることもあり、新車を導入する際にも必ず装備しています。

宇野バスに広告は、似合わない。

バス全体を広告にする”ラッピングバス“というものが流行しています。ラッピングバスを見ると「バスが広告に身売りしたみたいだ」と思ってしまいます。有名なデザイナーがデザインしたバスにさえ広告フィルムを貼っているのを見ると、デザイナーに対する敬意も思想もないと残念な気持ちになります。
かつて宇野バスもボディに広告を掲載して走ったこともありました。でも私たちは、先々代が決め、先代が守り、今につながっているバスのデザイン、バスの色を本当に気に入っています。そう考えると余計な広告をはずして、あの色で走ることが、私たち本来のあり方ではないかと思い、数年前にすべてやめました。

長年親しまれてきたバスのデザインをこれからも受け継いでいくこと。それが私たちのやりたいことであり、お客様からも望まれていることだと思っています。